お弁当にも大好きなカレーを持っていきたいけれど、保温ジャーに入れて大丈夫なの?食中毒になったりしない?と心配になりますよね。
お弁当作り20年越えの私ですが、お弁当の食中毒対策には本当に気を使います。
では、カレーをお弁当に持って行きたい!という家族のリクエストがあったときに、どうしたらいいのでしょう?
これらの疑問に答えるために、カレー弁当の持って行き方、食中毒の危険がない大丈夫な方法について、調べてみました。
お弁当にカレーを保温ジャーに入れても大丈夫!この記事では注意点なども含めて解説していきます。

お弁当のカレーも保温ジャーやスープジャーなら食中毒の心配は無用

カレーをお弁当に持たせるとき、一番気になるのが食中毒にならないか?腐らないか?という点。
保温ジャーにアツアツにしたカレーを入れれば、食中毒の心配はありません。

お弁当のカレーが傷んでしまう主な原因は、温度が下がってしまうことです。
特に、食中毒を引き起こすウェルシュ菌は、特定の温度帯で急速に増殖します。
保温ジャーやスープジャーは、一般的なお弁当箱に比べて保温効果が格段に高いのが特徴です。そ
のため、ランチタイムまでウェルシュ菌が繁殖しやすい温度帯に下がりにくく、菌の増殖を抑えるのに役立ちます。
家庭でできる最大の食中毒予防策は、この菌を増やさないことなんです。
保温ジャーにカレーを入れてお弁当にするとき、食中毒を避けるための注意する項目が3つあります。
それぞれの項目について、以下詳しく解説しますね。
お弁当のカレー、食中毒の原因はウェルシュ菌
お弁当のカレーで食中毒を起こす原因になるのは、主に「ウェルシュ菌」です。
ウェルシュ菌が食中毒を起こすメカニズムは、次の通り。
- カレーの中にまぎれこんだ「ウェルシュ菌」が、お鍋で高温で熱せられると、「芽胞」というバリアを作って閉じこもる。
- 「芽胞」は高温にとても強く、沸騰させても死滅させることは難しいが、「芽胞」の状態では直接食中毒の原因にはならない
- カレーの温度が下がり、12℃~50℃の範囲になると「芽胞」のバリアをはずして増殖を始める。45℃前後が最も増殖する温度。
- 増殖した「ウェルシュ菌」が、腸の内でエンテロトキシンという毒素を発生させる。
- 下痢や腹痛などの食中毒症状が出る
食中毒を防ぐための3つのポイントは、
- つけない:清潔な手や調理器具を使い、食中毒菌が食品に付着しないようにする
- 増やさない:菌を増やさない
- やっつける:殺菌するために、加熱や消毒などの工夫をする
と言われていますが、ウェルシュ菌については、「増やさない」ことが最大のポイントになります!
ウェルシュ菌が好む12℃~50℃に温度を下げないこと、できるだけこの温度の状態を短くすること、がカレーをお弁当に持って行くために重要です。
お弁当のカレーの温度を下げないために保温ジャーが最適
保温機能の高いスープジャーは、朝アツアツのカレーを入れれば5時間近く50℃以上を保ってくれます。
朝7時にお弁当を作ると、5時間後は12時。ちょうどランチタイムに間に合います!
レトルトカレーはパック詰めする過程でウェルシュ菌は死滅しているため、こちらも心配いりません。
お弁当のカレーで食中毒にならないためのポイント3つ
カレーをお弁当で持って行く場合、できるだけ長時間50℃以上を保つことが、ウェルシュ菌の繁殖を防ぐために大切なポイントになります。
そのためには保温性の高いお弁当箱を使うのが最適ですが、さらに安心してお弁当のカレーを持ち歩くための工夫を3つご紹介します。
食中毒を防ぐ工夫①:保温ジャーやスープジャーを熱湯で予熱してから使う

カレーを保温容器に入れるときは、必ず保温ジャーに熱湯を入れて1分程度容器を予熱して使いましょう。
保温ジャーそのものが冷えていると、せっかくアツアツのカレーを入れてもすぐ温度が下がります。
保温ジャーやスープジャーも、入れたときの温度のまま数時間保つことはできません。ゆっくりと時間がたつと温度が下がっていきます。
雑菌の繁殖しやすい温度までは下がらないように、保温ジャーの性能を100%引き出す必要があります。
そのために必要なのが予熱するひと手間になります。
麺類などを冷たいままお弁当にする場合は、予熱ではなく予冷するようにします。氷水など冷たい水を入れて保温ジャーの中を冷やすだけ。
お昼までに温度が上がっていくスピードが遅くなり、冷たいままで食べることができますよ。
食中毒を防ぐ工夫②:カレーは熱いまま保温ジャーに入れてすぐにふたを閉める

カレーを保温ジャーに入れるときは、予熱した容器にアツアツのカレーを入れて、すぐにふたを閉めましょう。
温度が下がる時間を少しでもなくすためのポイントです。
入れる量は容器の容量と同じにしましょう。小食だから、と少なく入れると冷める時間が早くなり、腐敗の原因になることも!
スープジャーやランチジャーのふたが開かないのは、温度が下がることでジャーの中の圧力が下がっていることが多いです。
ビンのふたが開かないのと同じ理由ですね。次のような方法があるそうです!
食中毒を防ぐ工夫③:お弁当を詰めてから6時間以内に食べる

保温ジャーやスープジャーのほとんどのメーカーが、「6時間以内」に食べることを前提としており、保温性能について「6時間後が〇〇度」という表記になっています。
お昼が12時なら朝6時、13時なら朝7時以降にお弁当を詰めるようにしましょう。
6時間を超えたらすぐに食中毒になる、というわけではありません。
ですが、目安になる6時間をなるべく超えないようにすることで、食中毒のリスクを下げることは確かです。
お弁当のカレー持って行き方3つ
カレーを保温ジャーに入れて持っていくときの保温ジャーの選び方は大きく3種類あります。
- ご飯・汁物(カレーは汁物として考える)・おかずをそれぞれ入れる容器がセットになったもの
- スープジャーにカレーを入れ、ご飯やおかずは別に持っていく方法
- どんぶりものをお弁当にするための保温ジャーの、おかずを入れる部分にカレーを入れる
それぞれの方法について詳しくみていきましょう。
①カレー・ご飯・おかずをそれぞれ入れることができるランチジャー

ごはんを保温できる容器、カレー、マーボ豆腐などを入れることができる汁物用保温容器、保温性能のないおかず専用容器がセットになっているものです。
汁物容器の熱がごはん容器にも伝わるので、ごはんの温かさが長く保てるメリットがあります。
冷たい麺類を持っていきたいときは、良く冷やした麺をごはん容器に入れ、よく冷やしたつけ汁や汁物を汁物容器に入れればOK。
おかず容器は保温・保冷効果がなく普通のお弁当箱と同じなので、しっかり冷ましてから詰める必要があります。
副菜はどうしよう…とお悩みの方には、こちらの関連記事が参考になると思います。
②スープジャーにカレーを入れてごはんは別に持っていく

カレーをスープジャーに入れて持っていき、ごはんは別容器にするか、おにぎりにする方法です。
アツアツで入れたカレーも昼頃には温度は下がりますが、食中毒の原因菌が繁殖する温度までは下がらないので、安心してお昼に食べることができます。
ごはんをおにぎりにして持っていく場合は、手で直接握らずにラップにごはんを乗せて、ラップごと握ればお昼まで傷むことはありません。
朝の忙しい時間、ごはんを炊いている時間なんてない!という方には、下の記事を参考にしていただけると思います!
③どんぶり弁当用保温ジャーにカレーを入れて持っていく

ごはん容器が保温できる作りになっていて、おかず容器はごはんの熱で保温するタイプです。
おかず入れのふたがシリコンでぴったり閉められるようになっており、汁もれしにくい構造になっているものが多いようです。
お弁当にカレーを入れるならレトルトが便利
お弁当にカレーを持っていくのに便利なのがレトルトカレーです。
カレーをわざわざ作る手間がなく、企業がお金をかけて開発した、美味しいカレーをお弁当に持って行くことができます。
開封しなければ常温で長期保存もでき、ストックしておくとお弁当以外にも食べることができて便利ですよ。
また、密封される過程でウェルシュ菌が死滅するので、食中毒の危険がとても少ないのもメリット!
保温ジャーに入れて持っていく場合は、開封したものをレンジや鍋でしっかり温めてから入れれば大丈夫です!
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お弁当にカレーを保温ジャーで持っていこう!まとめ

- お弁当にカレーを持っていくなら、保温ジャーやスープジャーを使う
- カレー・ご飯・おかずをそれぞれ入れることができるランチジャーを使う方法
- スープジャーにカレーを入れてごはんは別に持っていく方法
- どんぶり弁当用保温ジャーにカレーを入れて持っていく方法
- 必ず保温ジャーに熱湯を入れて1分程度容器を予熱して使う
- 予熱した容器にアツアツのカレーを入たらすぐにふたを閉める
- お弁当を詰めてから6時間以内に食べる
- お弁当にカレーを持っていくのに便利なのがレトルトカレー
特に夏は、ランチジャーで保温したお弁当は大丈夫なの?と不安になりますが、正しく保温できれば食中毒の心配はありません。
レトルトをうまく使えば、時短にもなりますし大変なお弁当作りを手抜きできちゃいます!
保温ジャーやスープジャーを使って、夏も冬も、大好きなカレーをお弁当に持っていきましょう!

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