この記事では、ペットロスからの回復にぬいぐるみが逆効果になるケースがあるということと、ペットロスからの回復過程の解説、おすすめのメモリアルグッズの紹介をしています。
ペットを亡くすということは、家族を失うのと同じくらい大きな悲しみをもたらします。
毎日一緒に過ごしてきた大切な存在がいなくなることで、深い喪失感を感じるのは自然なことです。
我が家も愛犬を病気で亡くした時は、家族みんな深く落ち込み、傷ついたことを覚えています。
この記事では、ペットロスを経験している方に向けて、心の回復のプロセスとメモリアルグッズの役割について、わかりやすくお伝えしていきます。
ペットロスからの回復にぬいぐるみが逆効果になることも
ペットロスからの回復アイテムとして人気の、ペットとそっくりなぬいぐるみですが、かえって回復の妨げになるケースもあるようです。
ペットロスからの回復のペースや、回復のきっかけになるツールは人それぞれ。
亡くなったペットにそっくりなぬいぐるみを作ることについて、メリットとデメリットを見ていきましょう。
ペットロスにぬいぐるみを持つことのメリット
ペットにそっくりなぬいぐるみを身近に置くメリットは、次の通りです。
- いつでもペットがそこにいるような気持ちになることができます。
- 触れることで心が落ち着き、ペットロスからの回復を助けてくれます
- 大切な思い出を形に残すことができます
いつもそこにいてくれる、という気持ちになれて勇気づけられたり、心の支えになってくれます。
ふわふわした毛並みに触れることには癒しの効果があり、話しかけて気持ちを言葉にすることで、気持ちの整理ができていきます。
ぬいぐるみを置くことで勇気づけられ、ペットロスから回復できる人がたくさんいるのは事実です。
ペットロスにぬいぐるみを持つことのデメリット
ペットにそっくりなぬいぐるみを身近に置くデメリットは、次の通りです。
- そこにペットがいる、という気持ちと、もう亡くなったんだ、という気持ちが混ざり合って苦しくなることがあります
- 動かないぬいぐるみを前に、かえってペットが亡くなった現実を突きつけられて悲しくなることがあります。
- 洗えないものがほとんどのため、お手入れが大変で処分も簡単にできません。
わが子にそっくりなぬいぐるみがあることで、現実が受け入れられずにかえって苦しい気持ちを持つことがあります。
つらい思い出がよみがえることに耐えられなくなる人もいます。
手入れや管理の手がかかることもデメリットに数えられます。
ぬいぐるみは羊毛フェルトで作られることが多く、汚れても丸洗いができないものがほとんどです。
ぬいぐるみ以外のメモリアルグッズもペットロスに効果がある
大好きだったペットとの思い出を手元に残すことや身近においておくことは、ペットロスからの回復を手助けしてくれます。
ぬいぐるみ以外の選択肢を選ぶことで、ペットロスから抜け出し、悲しいながらも前を向けるようになる人もたくさんいます。
我が家には絵心のある友人が描いてくれた、愛犬の絵が飾ってあります。毎朝「おはよう」とあいさつするのが日課になっています。
ペットロスからの回復:誰もが通る5つのステージ
大切なペットが亡くなった後、私たちの心は次の5つの段階を踏んで回復に向かう、と言われています。
それぞれの段階の長さや日常に現れる行動の変化は、人それぞれで異なります。
まっすぐに段階を進んでいかずに、行ったり来たりを繰り返すこともよくあります。
ペットロスからの回復の5段階について、我が家の愛犬が亡くなったときの私と家族の心の動きも交えて解説していきます。
我が家の場合は、病気が見つかってすぐ余命宣告を受けたので、その瞬間から愛犬の死と向き合う心の作業が始まっていました。
否認:認めたくない
ペットを亡くした直後は、現実を受け入れられない気持ちになるのが一般的です。
「まだそこにいるような気がする」「この子の鳴き声が聞こえる」という体験をする人も少なくありません。
これは心を守るための自然な反応で、徐々に現実を受け入れていくためのプロセスの始まりです。
愛犬が余命宣告を受けてからしばらくは、現実感が全くなくて、「そんなはずはない」「何かの間違いだ」という気持ちが常にありました。
家族も、ネットで病気のことを調べたりして、愛犬の病気とどう向き合うかそれぞれが試行錯誤していたように思います。
怒り:どうしてこうなったんだ
現実を少しずつ認識し始めると、様々な対象に対して怒りの感情が湧いてくることがあります。
「医者があの時病気を見つけてくれれば、助かったかもしれないのに」と獣医師を責めることもあります。
「もっと早く病気に気づいてあげればよかったのに」と飼い主の自分が悪かったのでは、と自分を責める人もいます。
この怒りは、大切な存在を失った悲しみの表れの一つで、感情を抑え込まず、適切な形で表現することが大切です。
涙を止めずに、泣くだけ泣いていいんですよ。
我が家はパートナーが、獣医師に対して怒りを持ったようです。直前に健康診断があったにも関わらず、病気を見つけてもらえなかったことに文句を言っていました。
私が愛犬の世話をメインでしていたため、「何が悪かったんだろう」「なにか病気の原因になるようなことがあっただろうか」とひたすら考えていました。
取引:神様、お願いです
「あの子が生き返るなら何でもします」という気持ちが強くなります。実際に神頼みをする人もいます。
愛犬の病気が進行し、目が離せなくなってからは本当に「なんでもします」「できれば代わってあげたい」という気持ちになりました。
抑うつ:悲しみと後悔と涙
多くの方が「もっと早く病院に連れて行けば」「最期にもっと良いケアができたはず」という後悔の念に苦しみます。
実際に鬱状態になって、社会生活に支障が出たり、仕事や家事ができなくなるケースもあります。
何を見ても面白くないし、気分が乗らず無表情になることもあります。
この段階までの道筋を何度も行ったり来たりして、少しずつペットの死を受け入れることができるようになっていきます。
たくさん泣いて、悲しみを味わうことが必要です。時にはSNSなどで同じ経験をした人と気持ちを分かち合うこともよいでしょう。
愛犬の日常を書いていた日記ブログに、ひたすら気持ちをつづっていた時期かな、と思います。イイネをつけてもらうと、わかってくれたような思いがしました。
家族同士で愛犬の思い出話をしたり、友人に話しをして一緒に泣いてくれたりといったことで、少しずつ整理ができていったように思います。
受容:あの子がいてくれてよかった
受容は「忘れる」ことではなく、「共に生きた時間の意味」を見出すことです。
後悔や悲しみはなくなりませんが、時間の経過とともに、少しずつペットがいない生活に適応していきます。
思い出を大切にしながら、新しい日常を作っていくことが回復への道筋となります。
今ももちろん愛犬がいないことで心にぽっかりと穴が開いてしまっていますが、「この穴はあの子がいた証拠だ」と思うようになっています。
メモリアルグッズを作る意味
大切なペットを失った衝撃と悲しみから回復していく方法の一つに「喪の儀式」というものがあります。
人が亡くなったときに行う葬儀は、その典型的な例ですね。ペットが亡くなったときも、火葬をしたり読経してもらったりという飼い主が増えてきています。
メモリアルグッズを作ることも、喪の儀式の一つと位置付けることができるでしょう。お位牌や遺影を作ったり、仏壇を設けたりすることもその一つ。
ペットとの思い出を身近に置き、絆を感じることでペットロスから回復していくケースはたくさんあります。
メモリアルグッズが心の回復を助ける理由
思い出の品を形に残すことは、大切な思い出とともに自分の感情を整理していくことにも役立ちます。
メモリアルグッズを眺めたり、話しかけたり、なでたりすることで少しずつ悲しみが癒されていくことでしょう。
また、家族や友人と思い出を分かち合うための話題のきっかけにもなりますね。
ペットとの絆を確認し、新たな関係を結ぶきっかけになる
メモリアルグッズを身近に置くことで、日常生活の中で自然な形で思い出と向き合うことができるようになります。
人が亡くなったときも、朝晩お線香をあげて手を合わせることが習慣になり、少しずつ亡くなった方との関係が整理されていきます。
ペットも同じで、メモリアルグッズに朝晩話しかけたり、アクセサリーにしていつも一緒にいる、と勇気をもらったり。
今までの絆を再確認し、新しい関係性を結ぶきっかけになります。
周囲との繋がりを深めることができる
メモリアルグッズを通して、同じような経験をした人々との理解を深めるきっかけにもなります。
家族や友人との話題のきっかけになり、思い出を共有することで、孤独感が和らぐことがあります。
SNSにアップすることで、新しい人間関係が広がるきっかけになることもありますね。
おすすめのメモリアルグッズ3選
ぬいぐるみ以外ではどんなメモリアルグッズが選ばれているのか、3つご紹介します。
遺骨や遺髪を収めることができるアクセサリー
遺骨を一部納めて常に身に着けられるアクセサリーやストラップは、価格が手ごろなものも多く人気があります。
火葬の時に斎場で購入を勧められることもありますね。
いつも一緒にいてくれるからペットとの絆をずっと感じることができ、ペットを亡くした喪失感をやわらげることができます。
メモリアルプレートやお位牌
お気に入りの写真と共に、感謝の言葉を刻んで飾っておくことができます。
クリスタルやアクリルなどの素材に写真を転写したり、レーザーで刻んだりしてペットの生前の姿を残すことができます。
カラーかモノクロかでかなり風合いが異なりますが、カラープリントが人気があるようです。
お寺で魂を入れてもらってリビングに飾っておく人もいらっしゃいます。
リビングなど家族みんながいるところに、ペットもいつもいてくれる気持ちになりますね。
ペットの写真から作るクッション
ペットの写真から作ってくれるクッションが人気が出てきています。
プリントのものや編み物で作ってくれるもの、四角や丸型のプレーンなものから抱き枕になるサイズのものなど、さまざまあって選ぶのに困るほどです。
千円台~数万円と価格に幅があるので、予算や好みの風合いを選んでお気に入りを作ってもらえます。
まとめ
大切なペットとの別れは、誰にとっても大きな試練です。でも、あなたは決して一人ではありません。
つらい気持ちに寄り添いながら、少しずつ前に進んでいけばいいのです。
メモリアルグッズは、その道のりをやさしくサポートしてくれる存在になるはずです。
永遠の別れだと思わないでください。あなたの心の中で、大切なペットはいつまでも生き続けています。
その思い出とともに、新しい一歩を踏み出していきましょう。
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