今回は二人暮らしの方に最適な電気のアンペア数について、詳しく説明していきます。
電気の契約って、引っ越しした時に「○○アンペアです」と言われてそのままにしていることが多いですよね。
- 電気代を節約したいけど、二人暮らしだと何アンペアあれば足りるんだろう?
- 今度引っ越しして二人暮らしになるけれど、契約アンペア数ってどのくらいがいいの?
- 我が家は二人暮らしで50アンペアだけど、これって多いよね?
二人暮らしの場合、一般的な家電の使用であれば30アンペア契約で特に不便なく生活できる人が多いです。
ただし、IHクッキングヒーターが備え付けだったり、エコキュートがついていたり、エアコンを複数同時につけることが多い場合は、50~60アンペア必要です。
この記事では、二人暮らしに適切なアンペア数の考え方について解説していきます。
新生活を始める方や、電気料金の見直しを考えている方に役立つ情報をお届けしますね。
二人暮らしに多いのは30アンペア
二人暮らしの標準的なアンペア契約は30アンペア(30A)が目安となります。
アンペアは「A」と表されます。この記事でも今後アンペアを「A」と書くことにします。
30Aってどう言う意味?
30Aは、家電製品の消費電力の合計が3,000Wまで使えます、という意味です。
家電製品を動かすのに必要な電気の量が「消費電力」で、取り扱い説明書や製品に貼られたシールなどに記載があります。
一般的な家電製品の消費電力をまとめると、次の通りです。家電製品の大きさや年式、メーカーによって異なりますので、あくまで目安となります。
家電製品 | 消費電力 | 家電製品 | 消費電力 |
---|---|---|---|
冷蔵庫(450リットル) | 250W | エアコン(10畳用) | 冷房500W (立上り1400W) 暖房600W (立上り2000W) |
電子レンジ(30リットル) | 500~1500W | ドライヤー | 1200W |
IHクッキングヒーター(200V) | 2000W~3000W | 扇風機 | 20W~50W |
ホットプレート | 700W~1400W | 電気ストーブ | 500W~1000W |
IHジャー炊飯器(5.5合 炊飯時) | 1300W | ノートパソコン | 20W~30W |
電気ポット | 700~900W | デスクトップパソコン | 50W~150W |
掃除機 | 弱200W 強1000W | 温水便座(暖房便座) | 50W |
洗濯機(ドラム式) | 洗濯時200W 乾燥時1300W | アイロン | 1200W~1400W |
照明器具(LED) | 40W~100W |
1A=100Wです。一度に使う家電製品の消費電力の合計が、3,000W以下なら30A契約でブレーカーが落ちることはありません。
台所だけブレーカーが落ちた!という場合は契約Aを大きくしても解決しません。
配電盤の小さいブレーカー(部屋ごとのブレーカー)は2,000W以上使うと落ちる仕組みになっています。
炊飯器でごはんを炊きながら、電子レンジを使ったら台所だけブレーカーが落ちた、というときは、消費電力の大きな家電を使う時間をずらせば解決できます。
一般的な電化製品使用の場合30Aで大丈夫なことが多い
30A契約なら、一般的な電化製品使用の場合ならほぼ不便を感じることはありません。
- エアコン(5~10A)
- 冷蔵庫(2~4A)
- テレビ(1~2A)
- 照明器具(2~3A)
これらを同時使用しても余裕があります。
消費電力の大きな電化製品使用の場合は多めに契約する
消費電力の多い家電を同時に使うことが多い場合や、IHクッキングヒーターがある場合は、契約A数を多めに取った方が良いでしょう。
- エアコンを複数同時に使う場合
- 電子レンジとドライヤーなど消費電力の多い家電を一度に使いたい場合
- IHクッキングヒーターはそれだけで20A~30A使う
- オール電化住宅や電気温水器がある場合
生活スタイルやお部屋の設備によっては、契約A数を50A~60Aにしておかないと、ブレーカーがしょっちゅう落ちることになりかねません。
特にIHクッキングヒーターやエコキュートなどの設備がある場合には、契約A数は下げず、別のところで節約を考えた方が良いです。
契約アンペア数で電気代の基本料金が変わる
電気料金プランがアンペア契約プランの場合、基本料金は契約アンペア数によって決まります。
例えば東京電力エナジーパートナーの場合は
- 10A:311.75円
- 15A:467.63円
- 20A:623.50円
- 30A:935.25円
- 40A:1247.00円
- 50A:1558.75円
- 60A:1870.50円
となっています。(2024年11月現在)
お住まいの地域の電力会社HPにある料金表で、基本料金は確認できます。
契約アンペア数の変え方
契約している電力会社に申請すれば、契約A数を変えてもらえます。
コールセンターに電話するか、ネット上で手続きできることも多いので、電力会社のHPで確認してみましょう。
契約A数は、年間契約になっている電力会社も多いようです。
一度変更すると、1年間は変更できない場合がありますので、変更を申し込む前に電力会社に確認が必要です。
立ち会いが必要かどうかは、お部屋によって違います。申し込んだ時に教えてもらえると思いますが、念のため立ち会うならいつが都合がいいか、考えておきましょう。
申し込みから実際の変更までは、数日~数週間かかることもあります。こちらも申し込み時に確認しておきましょう。
アンペア契約ではない料金プランや電力会社を選ぶ方法も
少し話題がズレますが、契約A数に縛られず、使った分だけ請求してもらえる料金プランや電力会社を選ぶという方法もあります。
電気代のプランには大きく分けて2つあります。
- アンペア制:契約A数ごとに基本料金が設定されているプラン
- 最低料金制:最低使用量と最低料金が定められており、超過した使用分が加算される
契約A数に悩む理由が、基本料金を抑えたいというものである場合は、最低料金制の電力会社に切り替えるのも方法の一つです。
また、基本料金0円という電力会社もあります!場合によってはかなり電気代がオトクになりますが、使い方や条件によってはかえって高くなることもあります。
電力会社を選びなおす場合には、必ず試算をして比較検討することが大切です!
まとめ
- 二人暮らしの電気のアンペア数は30Aが多く、充分生活できる
- IHクッキングヒーターがある、エコキュートがある、家電製品をたくさん使う、という場合は50~60A必要になる
- 電気代の基本料金は契約A数で決まる
- 基本料金を安くするなら契約Aを下げる以外に電力会社を変える方法も
二人暮らしの場合には30Aあればほぼ生活に不便はありません。
大きな家電を使う時間をずらす程度の工夫で十分対応できるでしょう。
基本料金を節約するために契約Aを下げるなら、電力会社を変更してしまうのも検討してみてはいかがでしょうか。
電力会社も自分で選べる時代ですから、オトクになるところを試算・比較してみることをおすすめします。
コメント